HELLO GOOD BYE
伝わる波
リュウとは一言も話すことなく、
飲み会はお開きの時間になった。
今日はもう来ないだろうとおもって
私は一人店を出ようとした。
「おつかれー」
声をかけながら出口に向かうと、
「ルカカラオケこないの?」
ミキに軽く引き止められる。
「明日1限からなんだよね」
言って扉を開けた。
早く帰りたい。
これ以上、リュウの前でいつも通りに振る舞うのがしんどい。
小さくため息をついて歩きだした後ろから、
足音が聞こえた。