この俺が幽霊に恋をした!?
「お前ら知ってるなら俺に聞くなよ!」
と、なぜかキレ気味の小田せん。
「だって、小田せんがいつ言うかなーと思ってさぁ。なぁ、みんな?」
そして机に落書きをしながら、全く動じずに言葉を返す灯と、それに頷くクラスメイト達。
「ったく……本当にお前らは……。
まぁ、あれだ。赤点は30点以下だ」
じゃあ返すぞ、と面倒くさそうに言ってから名前順にテストを返却していく。
そして…
「来栖」
うわ、ついにやってきた俺の番。
点数の部分を手のひらで押えたまま、席についてから恐る恐るのぞき込む。
「うわっ、マジか!」
「うるさいぞ来栖、今は授業中。
しかもテスト返却中だバカ。静かにしろ」
そう注意したのは眉間に皺を寄せてる小田せん。
「あ、……さーせん」
見間違いとかじゃないよな―……?
そう思いながらもう1度、点数を確認する。