この俺が幽霊に恋をした!?
「よかったぁ~……おめでとう来栖っ」
「おー、あざす。お前はどうだったんだ?」
ああ、それがな… と言いながら後ろに隠し持っていたテストを目の前に突きつける。
「えー……と、28点……?」
これって完璧、その……アウトだよな。
「けど私、補習ないんだぞ!」
「はい?」
え、赤点なのに補習ナシ……?
「先生がな、普段の授業態度とこれまでのテスト成績が良かったから今回は特別に補習を免除してやる、って言ってくれたんだ!」
「……それマジで?」
疑いの眼差しでみると、吉原はテストの下部を指で示した。
「ほら、ここ」
そこには《免除》と赤ペンで書かれていた
「ほんとだ、良かったな吉原」
「おう! これで海に行けるな、来栖っ」