この俺が幽霊に恋をした!?


「来栖……萌絵ちゃん、どうするんだ?」

「真琴くん、いいのかい?」


先程よりもさらに強くぎゅっと拳を握り締める。


彼女は、弱い。

そのくせ人の前だと泣かない。

我慢して、強がって……

「なんでもない」「アンタには関係ない」って言葉で、わざと俺を突き放すんだ。


「いい、わけ……ないだろっ」


アイツの過去を知って、

本当のアイツを知って、

弱い奴なんだって、わかって。

あの強い口調はただの強がりなんだって、わかって。

今のアイツには、俺と玲斗が家族なのに。

それなのに……

俺が……俺が、突き放してどーするんだよ!
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