この俺が幽霊に恋をした!?
「そ、それは……っ。
けどっ、いまの日本は少子高齢化なの!
だから子供増やさないといけないのよ」
「でもさぁ―……」
ぷくっと頬を膨らませた玲斗の足を萌絵――ではなく、俺が思い切り踏みつけた。
「いたた……痛いよ真琴くん」
「女ならともかく。お前のもんになるのだけは、絶対にお断りだからな」
「えー、そんなぁ」
こんなにも大好きなのに~、と腕に絡みついてくる玲斗に口元を引き攣らせる。
「残念ながら俺はそんな趣味ねぇ」
「ぐすっ……。そうかい?
でもこれ以上言ったら真琴くんに嫌われてしまうからもう言わないよ」
「そ、そうよ!真琴は私のもので……。
真琴は、私のことが好きなんだからっ」
ちょこんと服の裾を握って唇を尖らせている萌絵を見て――玲斗は満足そうに微笑んだ。