この俺が幽霊に恋をした!?
俺が瞬きながら問うと、千草玲斗は何かを考えるように「うん」と小さく頷いた。
「僕は死んで幽霊になってから、
もう何年も経ってるけど……
萌絵は、まだ1か月も経ってないんだよ」
「てことは、ごく最近じゃねーか」
こくり、と頷く千草玲斗。
「だからまだ慣れてないのもあると思う。
けど、1番は……」
そこまで言ってから目の前のコイツは口を閉ざした。
そして再びゆっくりと口を開く。
「……ねぇ真琴くん。
彼女―萌絵の生前のことを、
聞いてくれるかい?」