この俺が幽霊に恋をした!?
いや、まぁ……幽霊だからそりゃ仕方ないのかもしれないが。
それにしても軽すぎだ。
元来た道を歩いて自宅へと急ぐ。
すれ違うおばちゃん達からは「あら、仲の良い兄弟ねぇ~」とニコニコしながら言われたが、それに笑顔で返す余裕なんてものは今の俺には無かった。
「は、はぁ、はっ……げほっげほっ、
っはぁ」
自宅まであと少しというところで、
背中におぶっている見澤萌絵が苦しそうに荒い呼吸をしはじめた。
「やば……」
お、落ち着け 、俺。
パニックになりそうになりながらも、
なんとか平静を保ち、近くにあったコンビニに駆け込み水を買う。