強引な彼との社内恋愛事情

「広重」


「はい?」


「抱きしめて?」


涙が我慢出来なくなって、下を向いた。
零れるってわかってるけど、上を向いたって零れるってわかったから。
なら見られないように隠したい。

こんなことを思う私を。

人の幸せをバカにする私なんか見られたくない。

この涙だって、惨めな自分を慰めてるだけなのだから。
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