ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
思い掛けない響さんの行動に、お義母様も息を飲む。
お義父様は静かに響さんを見つめていた。
「……そういうデリケートなこと、勝手に面白がって口にするなよ」
既に落ち着きを取り戻した響さんが、少し不機嫌な声色でお義母様を窘めた。
そして、シンと静まった空気を察して、いつもの明るい笑みを浮かべた。
「俺も萌も仕事忙しいし、子供とかまだ考えられない。残念ながら、お袋がおばあちゃんになるのはまだ当分先だよ」
笑いながらそういう響さんに、私は思わず顔を上げた。
そうなの?と、お義母様が残念そうな目を私に向ける。
私は曖昧に頷いて、誤魔化すように笑った。
「は、はい……。あ、私、今度響さんが出席する座談会のセッティング任されたんです!
これでも結構頑張ってるんですよっ!」
私の言葉を聞いて、お義父様も取り繕うように、
「まあ……二人の生活も大事だしな。二人が仕事楽しんでるなら、それもいいじゃないか」
そう言って、この微妙な話題を引き取っていく。
一度なんとなく沈黙した後は、お義母様がすぐに別の話題を繰り広げた。
お義父様も和やかに相槌を打って、響さんも何事もなかったように会話を進める。
私はそれを聞きながら、なんだか目の前の家族が遠く遠く離れて行くような気持ちになって……。
気分が沈んでいくのを抑えられなかった。
お義父様は静かに響さんを見つめていた。
「……そういうデリケートなこと、勝手に面白がって口にするなよ」
既に落ち着きを取り戻した響さんが、少し不機嫌な声色でお義母様を窘めた。
そして、シンと静まった空気を察して、いつもの明るい笑みを浮かべた。
「俺も萌も仕事忙しいし、子供とかまだ考えられない。残念ながら、お袋がおばあちゃんになるのはまだ当分先だよ」
笑いながらそういう響さんに、私は思わず顔を上げた。
そうなの?と、お義母様が残念そうな目を私に向ける。
私は曖昧に頷いて、誤魔化すように笑った。
「は、はい……。あ、私、今度響さんが出席する座談会のセッティング任されたんです!
これでも結構頑張ってるんですよっ!」
私の言葉を聞いて、お義父様も取り繕うように、
「まあ……二人の生活も大事だしな。二人が仕事楽しんでるなら、それもいいじゃないか」
そう言って、この微妙な話題を引き取っていく。
一度なんとなく沈黙した後は、お義母様がすぐに別の話題を繰り広げた。
お義父様も和やかに相槌を打って、響さんも何事もなかったように会話を進める。
私はそれを聞きながら、なんだか目の前の家族が遠く遠く離れて行くような気持ちになって……。
気分が沈んでいくのを抑えられなかった。