ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
響さんはムッとした表情をわずかに私から逸らしている。
「昨夜のこと」
「昨夜……って……」
短い言葉で促すように私の記憶を掘り起こす響さんの言葉に、私はゴクッと息を飲んだ。
そんな私に、響さんは心底から呆れたような溜め息をついた。
「……覚えてないんだろうな。俺が呼ばれて迎えに行った時、萌、完全に寝落ちてたから」
「えっ……!?」
全然覚えてない。
でも、一気に真相に辿り着く言葉に、一瞬本気で青ざめた。
どうやって帰って来たの?じゃなく……。
清水さんが響さんに連絡してくれたんだってことは疑いようもなかった。
「す、すみませんっ……ご迷惑おかけしましたっ」
慌ててそう言ってガバッと頭を下げた。
響さんは冷たく息を吐く。
「そんなことはどうでもいい。俺が怒ってるのは、そんなことじゃない」
やっぱり怒ってるんだ……とビクビクしながら顔を上げると、響さんは静かに立ち上がって、私の目の前に立ちはだかった。
「まだ、清水が相手で良かった。……って言うか、清水相手でも許せない。
男と二人で飲んで意識失うとか……お前、何考えてるんだよっ!?」
強く向けられた言葉に、ビクッと身体が強張った。
「軽率過ぎるだろ……なんでそんな無防備になれるんだよ」
苛立ちながら前髪を掻き上げる響さんを、私は黙ったまま見上げた。
「お前から誘ったとか……清水に魔が差してたら、どうなってたかわかんないんだぞ!?
連絡もらって、俺がどんな気持ちだったかっ……!」
「昨夜のこと」
「昨夜……って……」
短い言葉で促すように私の記憶を掘り起こす響さんの言葉に、私はゴクッと息を飲んだ。
そんな私に、響さんは心底から呆れたような溜め息をついた。
「……覚えてないんだろうな。俺が呼ばれて迎えに行った時、萌、完全に寝落ちてたから」
「えっ……!?」
全然覚えてない。
でも、一気に真相に辿り着く言葉に、一瞬本気で青ざめた。
どうやって帰って来たの?じゃなく……。
清水さんが響さんに連絡してくれたんだってことは疑いようもなかった。
「す、すみませんっ……ご迷惑おかけしましたっ」
慌ててそう言ってガバッと頭を下げた。
響さんは冷たく息を吐く。
「そんなことはどうでもいい。俺が怒ってるのは、そんなことじゃない」
やっぱり怒ってるんだ……とビクビクしながら顔を上げると、響さんは静かに立ち上がって、私の目の前に立ちはだかった。
「まだ、清水が相手で良かった。……って言うか、清水相手でも許せない。
男と二人で飲んで意識失うとか……お前、何考えてるんだよっ!?」
強く向けられた言葉に、ビクッと身体が強張った。
「軽率過ぎるだろ……なんでそんな無防備になれるんだよ」
苛立ちながら前髪を掻き上げる響さんを、私は黙ったまま見上げた。
「お前から誘ったとか……清水に魔が差してたら、どうなってたかわかんないんだぞ!?
連絡もらって、俺がどんな気持ちだったかっ……!」