ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
パタン……とドアが閉まる音を、私は響さんの腕の中で聞いた。


優しく肩を押されて、身体が傾く。
響さんのベッドに仰向けに横たわって、見慣れない天井を見上げた私に、響さんがゆっくりと体重を預けて来た。


一度見つめ合った後、唇が重ねられる。
仕掛けられる深く熱いキスに蕩けそうになりながら、私は響さんの背中に腕を回した。


「……好きだよ、萌」


わずかに離れた唇が、素直な愛の言葉を私に向けてくれる。


率直な言葉が胸に沁み入って、私は響さんを真っ直ぐ見つめたまま、瞳に涙を浮かべた。


「……響さん、私も……」


そう言い掛けた唇を、再び塞がれる。
夢中になってキスを交わす間に、響さんは私のブラウスのボタンを簡単に外していく。


「あ……」


唇が離された時には、私の胸元ははだけられていた。
響さんの視線を感じて、カアッと身体が熱くなる。


「ひっ……響さんっ……」

「ん? 何?」


一瞬慌てた私を全く気にせず、響さんは背中に回した手で簡単にブラのホックを外した。


「う、……」


解放される感覚に、思わず身体を強張らせる。
そんな私に構わず、響さんは肩からブラウスを抜いて、キャミもブラも一気に捲り上げて頭から抜き取った。


「やっ……!」


あまりの恥ずかしさに、私は自分の胸を抱き締めて身体を捩った。
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