ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
私と響さんの仕事が少し落ち着いた頃を狙って、土曜日の今日、マンションに響さんのご両親を招待していた。
初めて二人に振る舞う料理にちょっと緊張したけれど、どうやら評価はもらえたようで、私はホッと息をつく。
「じゃ、全員揃ったところで。えーっと、……何に乾杯すればいいんだ?」
みんながグラスを手にしたのを確認してから、お義父様がお義母様に尋ねる。
「初めての新居訪問だし、引越し祝いってことでいいんじゃないかしら?
ああ、ついでに響の誕生日。もうすぐだったわよね?」
お義母様はテーブルを見渡してから、ちょっと悪戯っぽい笑みを浮かべて、私にそう確認した。
はい、と私も笑顔で答える。
「俺の誕生日はついでかよ」
響さんが苦笑している。
お義母様がそれを聞いて、いいじゃない、と返した。
「どうせ当日は萌ちゃんに盛大にお祝いしてもらうんでしょ」
なんだか面白がってるお義母様の視線を受けて、私は軽く動揺した。
「そ、そんな、盛大に、なんて……」
慌ててそう答えると、へえ、と短い声が横から聞こえてきた。
「楽しみだな。何してくれるんだ? 萌」
その上、響さんからも期待に満ちた視線が向けられる。
私は言い淀みながら俯いた。
ううう~……この上ないプレッシャー。
でも響さんの妻として、結婚後最初の誕生日はとにかく思い出に残るようにしたい。
初めて二人に振る舞う料理にちょっと緊張したけれど、どうやら評価はもらえたようで、私はホッと息をつく。
「じゃ、全員揃ったところで。えーっと、……何に乾杯すればいいんだ?」
みんながグラスを手にしたのを確認してから、お義父様がお義母様に尋ねる。
「初めての新居訪問だし、引越し祝いってことでいいんじゃないかしら?
ああ、ついでに響の誕生日。もうすぐだったわよね?」
お義母様はテーブルを見渡してから、ちょっと悪戯っぽい笑みを浮かべて、私にそう確認した。
はい、と私も笑顔で答える。
「俺の誕生日はついでかよ」
響さんが苦笑している。
お義母様がそれを聞いて、いいじゃない、と返した。
「どうせ当日は萌ちゃんに盛大にお祝いしてもらうんでしょ」
なんだか面白がってるお義母様の視線を受けて、私は軽く動揺した。
「そ、そんな、盛大に、なんて……」
慌ててそう答えると、へえ、と短い声が横から聞こえてきた。
「楽しみだな。何してくれるんだ? 萌」
その上、響さんからも期待に満ちた視線が向けられる。
私は言い淀みながら俯いた。
ううう~……この上ないプレッシャー。
でも響さんの妻として、結婚後最初の誕生日はとにかく思い出に残るようにしたい。