ウェディングロマンス~誓いのキスはふたりきりで~
さっきからほとんど食事を進めないまま、清水さんはテーブルに頬杖をついて私を観察していた。
「……あの。急がなくていいんですか」
肩を竦めてそう聞くと、清水さんは私に書類を返してくれながら、ねえ、と短く呼び掛けた。
「この座談会、本当に萌ちゃんが担当するの?」
「……? はい」
首を傾げながら返事をすると、清水さんはクッと肩を揺すって笑い出した。
それが不審で、私はただ清水さんを見つめた。
「間に合うなら、メンバー変えた方がいいかもよ」
「なんでですか。これはもう決まってるし、私の一存じゃ……」
意味不明な言われ方にムッとして刺々しい声で尋ねると、清水さんは私を上目遣いに窺い見る。
「それじゃ、予備知識が必要だ。このPB室の中谷ってね、俺と倉西の大学時代からの同窓なんだけど」
「……清水さんと響さんって、大学時代から一緒だったんですか」
「そ。んでもって、この中谷も一緒。ついでに付け加えると……」
清水さんの瞳に、更に意地悪な光が走った。
「倉西の『元カノ』だよ。しかも、結構マジな」
一瞬。
ドクン、と、心臓がリズムを乱した。
「……あの。急がなくていいんですか」
肩を竦めてそう聞くと、清水さんは私に書類を返してくれながら、ねえ、と短く呼び掛けた。
「この座談会、本当に萌ちゃんが担当するの?」
「……? はい」
首を傾げながら返事をすると、清水さんはクッと肩を揺すって笑い出した。
それが不審で、私はただ清水さんを見つめた。
「間に合うなら、メンバー変えた方がいいかもよ」
「なんでですか。これはもう決まってるし、私の一存じゃ……」
意味不明な言われ方にムッとして刺々しい声で尋ねると、清水さんは私を上目遣いに窺い見る。
「それじゃ、予備知識が必要だ。このPB室の中谷ってね、俺と倉西の大学時代からの同窓なんだけど」
「……清水さんと響さんって、大学時代から一緒だったんですか」
「そ。んでもって、この中谷も一緒。ついでに付け加えると……」
清水さんの瞳に、更に意地悪な光が走った。
「倉西の『元カノ』だよ。しかも、結構マジな」
一瞬。
ドクン、と、心臓がリズムを乱した。