「光と闇」~その真の姿とは~ <完>
そしてまた、月日はどんどんと流れていき、双子は大人になりました。



そんなある時、雨が降り止まない日々が続きました。


なかなか降り止まない雨は、ついに山の斜面を崩し、村は未曽有の大水害に見舞われたのです。


ある者の畑や家畜は土砂に呑み込まれ、家や家族を失う者さえ出てきました。


澄んで美味しかった筈の川の水も、今は泥水となって溢れ出しています。

生活に必要な水を川から汲んできていた村人は、次第に食べるものや飲むものにも不自由していきました。

蓄えていた水が底をつき始めると、村人の苛立ちはついに頂点に達したのです。



そして、怒りの矛先は、闇の巫女へと向けられました。


自分たちが勝手に作り上げただけの巫女に…
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