「光と闇」~その真の姿とは~ <完>
闇の巫女が居なくなったのに、雨は降り止む気配を見せません。


痺れを切らした村人たちは、光の巫女と呼んでいた女の家に、文句を言いに来るようになりました。


たった一人の家族を目の前で殺された上、追いかけていく事さえ許されなかった、ただ生かされているだけの女に、天気を左右する力なんてある筈無いのに。


そんなこと、勝手に巫女を作り上げた大人たちが一番良く分かっている筈なのに。


そうして、一週間が経つ頃、やっと雨が止みました。


生かされた女の心は晴れないままなのに…
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