「光と闇」~その真の姿とは~ <完>
生かされた女は、薄々気が付いていました。


自分の番が来ることを。



村が大水害の爪痕から、復興の兆しを見せ始めた頃、その時はやってきました。


今度は、雨が降らず、強烈な太陽の光が突き刺さるような天気が続いたのです。



案の定、勝手な大人たちは、光の巫女が悪いと言い始めました。


闇の巫女を消した事がいけなかったんだと言う者もいましたが、それは既に取り返しのつかない事です。


命が蘇る事はありません。


そしてついに、生かされた女の番がやってきました。


無理やり、祭壇の前に連れてこられると、数ヶ月前と同じ事が始まったのです。

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