蒼き瞳~月の姫と悪魔~
*杏*
リノン「まさかあなたが生きているとはね
あの時死んだのかと思ったのに」
杏「…お話があって来ました」
リノン「話?ちょうどいいわ
私もあなたに聞きたい事がたくさんあるのよ」
目が合うと背筋に寒気が走った
だんだんこの人の狂気に飲み込まれそうになる
駄目…怖がっちゃ…負けちゃいけない
杏「実は―…」
話し始めようとした時…
「失礼します!」
リノン「ああ…お前にはあれを頼んでたわね
どうなった?話を聞かせてちょうだい」
リノン様は私を無視して部下に話しかけた
いや…それよりもあれって何だろう
私は黙って部下の方を見ていた
しかし部下の顔はみるみるうちに青ざめていった
リノン「…まさか失敗したわけじゃないでしょうね」
突き刺さるような低い声に部下はカタカタと震えだした
「もっ…申し訳ありません!
もう1度チャンスを下さい!
次こそはリノン様の為に必ずっ…」
するとリノン様は立ち上がりゆっくり部下の元に近づいていった