蒼き瞳~月の姫と悪魔~

母さんが目を覚まさないまま2日が経った


冬夜「どうして…どうして母さんは目を覚まさない!
エマ!答えてくれ!」


エマ「…私にも分かりません
私達に出来る事は全てやりました
あとは待つしか…」


エマの表情は暗かった
側に居ながら姫様をお守りする事が出来なかったと悔やんでいた

エマも辛いんだ
そして皆も心配してる


冬夜「母さん…早く目を覚ましてよ…」


その時微かに指が動いた

俺は急いで母さんを見た
するとゆっくり目を開けた



華夜「…と…ゃ……」


冬夜「母さん!!」
エマ「姫様!!」


俺とエマの声が重なった


やっと…やっと母さんが目を覚ました!



母さんはゆっくり起き上がった



華夜「……っ」


まだ痛むのか傷口を押さえた



エマ「姫様!」



すぐにエマが駆け寄った



華夜「…これくらい平気
それより…今まであった事を全て話して」


俺は今までの事を全て話した



華夜「…そう私は2日も眠っていたの…」


その場が静まり返った時エマが言葉を放った


エマ「姫様…今回姫様を守る事が出来なかったのは私の失態…いかようにも処分を…」



冬夜「なっ!何言ってるだよエマ!
処分って…お前は母さんを助けてくれたじゃないか!」



エマ「…しかし…!」



華夜「…冬夜の言うとおりよ
エマ、あなたはちゃんと守ってくれた
あなたのおかげで私は今ここに居るの
エマが居なかったらどうなっていたか…

ありがとうエマ」


優しく微笑み母さんは言った


エマ「…ぁりがとぅ…ごさぃます…!」


エマは涙を流しながら答えた
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