蒼き瞳~月の姫と悪魔~
キィンッ!
冬夜・リノン「!!?」
リノン「お前は…!」
冬夜「母さん…!!」
俺の目の前には母さんが立っていた
母さんの星蘭とリノンの刀がこすり合う音が鳴り響く
華夜「なんとか間に合ったみたいね」
母さんがリノンを押し返すとリノンは後ろに跳び距離を保った
冬夜「母さん…」
華夜「全く無茶するね
やっぱり母さんの子ね
魔法で動けないのね。今解いてあげる」
そう言って母さんは俺にかけられた魔法を解き俺は動けるようになった
リノン「私の魔法を!?」
華夜「あなたの魔法については色々と調べたの
これくらいどうって事ない」
リノン「…まさかあなたが来るなんてね…華夜!」
華夜「久しぶりねリノン…11年振りかしら」
リノン「そうよ。あの時の屈辱は決して忘れない
あの時殺しておけば良かった…そう思ってるんでしょ?」
華夜「そうね…
あなたを生かしたのは私の間違いだった。だから今ここで殺す!
冬夜を殺そうとしたあなたを私は許さない!
そして杏も返してもらう!!」
リノン「杏の所には行かせないわ
今度こそ私はあんたを殺す!」
母さんの霊力とリノンの魔力がぶつかり合い空気が激しく振動する
華夜「リノンは私がやる
あなたは先に行きなさい」
冬夜「いやだ!これは俺の戦いだ!
俺1人で全部やってやるって決めたんだ!
だから母さんは…」
華夜「冬夜!それは違う
自分を見失ってはいけない
こうなったのは私にも責任がある
リノンは私がやらなきゃいけないの
だから冬夜、あなたはあなたのやるべき事をしなさい」
冬夜「俺のやるべき事…?」
華夜「杏があなたを待ってる
あなたは1人じゃない
私達を信じて止まらずに真っ直ぐ進みなさい!」
そうだ…俺には俺にしか出来ない事がある
冬夜「分かった!」
俺は星蘭を手にして城に向かって走り出した