蒼き瞳~月の姫と悪魔~

城に入っても次々に妖魔達が俺の前に立ちふさがる


でも不思議だ
今までで1番力が湧いてくるような

なんだか変な感じだ…


妖魔達を倒し俺は魔力を頼りに杏の所に向かった



――…見つけた!



城の1番奥の部屋に錠をつけられてる杏の姿があった



冬夜「杏!」



杏「…とぅ…や?冬夜!?」


やっと…やっと見つけた…杏!



杏「何で冬夜がここに…!?」



冬夜「お前を助けに来たんだ!
母さん達も来てる!」


杏は俯いたまま黙り込んでしまった


冬夜「杏、早く行こう!妖魔達がまた来る!」


でも杏の口から出た言葉は思いがけないものだった



杏「…行かない
私は…冬夜とは一緒に行けない!」



冬夜「な…、どうしたんだよ!ほら」


俺が手を差し出しても杏は首を横に振った
そして涙を流しながら言った



杏「…私の側に来ちゃだめ…」



冬夜「どうゆう事だよ」



杏「…私の体の中にはリノン様の呪玉があるの
リノン様が呪文を唱えればその通りに動く…!」


…母さんに深手を負わせたのもそれに操られていたからか



杏「…それにこの呪玉は爆弾にもなってるの」



冬夜「爆弾!?どうゆう事だよ!」




杏「…前に同じ呪玉を埋め込まれた妖魔が目の前で爆発して死んだ…
私…っ…怖いの…
死ぬのも…冬夜を巻き込む事も…
…私が初めて好きになったんだもの
冬夜には生きていて欲しい…

私の事はいいからもう帰って…」
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