蒼き瞳~月の姫と悪魔~
月に戻ると俺達の帰りを待っていた住民達が次々に温かい言葉をかけてくれた
やっぱりここは気持ちが落ち着く
華夜「皆、留守をありがとう
早速だけど今すぐ城に集まって
大事な知らせがあるの」
母さん…
いつも冷静な母さんが少し慌てている気がする
リノンの言葉が頭をよぎった
杏「冬夜…」
俺の隣で少し不安そうに杏が俺を呼ぶ
杏は少し震えていた
そんな杏を俺は抱きしめた
冬夜「大丈夫。何も怖がる必要なんてないよ
杏は必ず俺が守り抜くから
……杏…力を貸してほしい」
杏「……うん…」
城に皆が集まると母さんは今まであった事を全部話した
正直皆が動揺していた
華夜「たかが魔女1人と思って油断しないで
リノンがまたいつ襲ってくるかも分からない
みんなそれぞれ警戒するように!
リノンが現れたらすぐに私に連絡して!解散!」
…母さんの霊力が少しずつ減っていってる
リノンの魔力を探知しているんだろうな…
……母さんは怖いんだ
もう誰かを失うのが…
でもこのままじゃ母さんが…
華夜「…あなた達も悪いね
本当はゆっくり休んで貰いたいのだけど相手がリノンだから…
でも今のうちに少しでも休んでおきなさい」
冬夜「…………」
華夜「杏も無事で良かった
あなたは私達の大切な仲間
もうあなたの自由にしていいんだからね?」
杏「…華夜さんそして冬夜や皆さんも…
感謝しても足りないですありがとうございます…
次は私も皆さんと一緒に戦います!」
……杏…
さっきまでとは違い強い瞳をしていた
華夜「ありがとう杏…
伝説の四神の1人が仲間だなんてとても心強い。……冬夜」
冬夜「ん?」
華夜「大切にしなさい?
それから…母さんに力を貸してね?」
冬夜「当然!」