蒼き瞳~月の姫と悪魔~
エマ「リノンが現れました!」
冬夜・華夜「―――…っ」
最悪のタイミングだ…
母さんがこんな状態の時に!
…あの女の事だ
恐らくこれも計算の内…!
母さんの霊力を弱らせ頃合いを見て攻めて来た…!
華夜「……場所は…?」
エマ「慰霊碑の所です
そこで姫様を待つと言っています」
華夜「…分かった。行きましょう」
冬夜「……!?
(まさかこの状態で戦うつもりじゃっ)
母さん、無理だっ
その状態じゃまともに戦うことなんてできないだろ!?
俺が行く!相手は1人だ!今更何も出来はしないさ!」
華夜「冬夜…あなたはリノンを甘く見過ぎてる
…心配してくれてありがとう冬夜
でも私はまだ戦える」
ニコッと母さんは微笑んだ
……嘘だ
息も少し上がってて霊力もほとんどないじゃないか……
俺はすぐに母さんとエマの後を追った
母さんがこの状態だ
俺がしっかりしなきゃいけない
…リノンっ
今度こそケリつけてやる!!
-慰霊碑-
リノン「華夜はまだなの?
せっかく私から出向いてあげてるのに」
慰霊碑の上に座り込みリノンは退屈そうに呟いた
雪妖魔「黙れ!この疫病神が!」
リノン「なあにその言い方
……まぁいいわ。華夜を殺した後あなた達も殺してあげる」
雪妖魔「姫様がお前に負けるわけない!」
リノン「いいえ、負けるわ…だって弱いもの」
吸血鬼「なんだと!姫様を馬鹿にすると許さんぞ!」
1人の吸血鬼族が武器をとりリノンに立ち向かおうとした
リューク「やめろ!
こいつに手を出すなと言われてるだろ
奴の口車に乗せられるな!」
リノン「ふふ…残念、1人殺せると思ったのに」
華夜「…誰を殺すですって?」
「姫様!」
「華夜様!」
「王子とエマも一緒だ!」
「冬夜様!」
杏「華夜さん…冬夜…」
リノン「あら、やっと来たの?
待ちくたびれたわ華夜」
華夜「…リノン……」