蒼き瞳~月の姫と悪魔~
*エマ*


私は雪女

昔妖怪に殺されそうな所を姫様に助けられ、強く美しかった姫様に惹かれて今、姫様のお側に居る




如月(キサラギ)「エマっ!月の雫はとれた?」




私に話しかけたこの人、夜光王子の付き人の如月



ちょっと苦手



力もそんな強くなく危なっかしくて何故か私に近づいてくる



だけど笑ったり時々見せる真剣な顔に私の中の何かが熱くなる



だから苦手



エマ「当然でしょ?ほら」




如月「うわぁっ、綺麗な青色だ!
言い伝えは本当だったんだ!」


言い伝え……
この月の世界にずっと言われている
言い伝え………………




この月の世界には月の泉という小さな湖がある

そこの水は"月の雫"という聖水で月の人達には欠かせないものらしい



そして月の泉は7年に1度青色に変わるという言い伝えがあってパーティーや儀式の時はこの聖水を飲むのが習慣みたい


私も今回初めて見るんだけど
不思議な水…………



如月「エマ?」



エマ「え?あっ…ごめん、ボッーとしてた…」




如月「エマ大丈夫?
準備で疲れたの?
ずっと動いてたもんね。俺変わるよ?」




エマ「…………っ」




自分だってずっと働いてる癖に……っ
私の心配なんかして…





エマ「如月の癖に生意気なんだからっ……」



如月「俺はね夜光様も大切だけどエマの事もすごく大切なんだ」



……ほら……こうゆう所
何かが熱くなる



如月「分かってくれた?」


ニカッと笑って私を見つめる



エマ「…如月の癖に………
ほら、何ぼーっとしてんの!早く準備するよ!」



如月「うんっ!」



嬉しそうな顔を見せる




私の中で如月は徐々に大きな存在になっていた

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