蒼き瞳~月の姫と悪魔~


華夜「はあぁぁ!」


―――夜光…あなたには沢山迷惑をかけてしまった
初めて会ったあの時からずっとあなたは私を助けてくれた

一緒に戦ってくれた
笑ってくれた、励ましてくれた


大切だった…私の…初恋の人…


ザクッ――…



私の星蘭が夜光の体を貫いた



華夜「…はぁ……はぁ……」



……やった…!


夜光の体がどんどん消えていく



夜光「…ここまで使いこなせてるとは驚いた…

よくやった華夜。本当に強くなった
俺はもう消える
だけどこれだけは覚えていてくれ

俺はずっと華夜の味方だ

俺はもう行く
またいつか会える日を楽しみにしてる…」


そう言い残し夜光は空に消えていった

あの頃と何も変わらない笑顔を残して……


気づけば私の瞳から一筋の涙が流れていた




*エマ*



鎖鎌!!って事は…やっぱり如月!




ザクッ…




エマ「うっ!…やめて如月!
私が分からないの!?」



反応なし…
操られてるんだから当然か…



姫様には夜光様、冬夜様には柚綺様
そして私には如月を…



リノンめ…
私達がやりにくい相手をわざとぶつけている…!




姫様の霊力は相変わらず乱れている…
早く行かなければ手遅れになることもある



姫様の所に行くには私が如月を殺すしかない



如月は死人…何を優先すべきなのか頭では分かっているのに…体は動かない




"如月「こいつは俺がやる。エマはお2人の所へ!」"



如月…いなくなって初めて気付いた
私はきっと…あなたに惹かれていた


それを私は気付かないフリをして冷たい態度をとってしまった…




あぁ、なんで今…こんなこと思い出すんだろう…
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