蒼き瞳~月の姫と悪魔~
第2部 共に生きる
冬夜「…はあ……はぁ…」
終わった…何もかも
良かった…皆が無事で……
俺は力を使い果たしたせいで立っていられなかった
どさっ……
杏「冬夜!!」
杏が倒れ込んだ冬夜の所に走った
杏「冬夜!大丈夫!?」
冬夜「これぐらい平気だよ
でも…体が上手く動かないみたいだ
格好悪いな…」
杏「そんな事ない
冬夜は格好良かったよ」
俺は杏の頬に手をかけた
冬夜「無事で良かった」
俺がそう言うと今にも泣きそうな顔で
杏「―…冬夜のおかげだよ
ありがとう……大好き…」
柚綺「冬夜も色んな意味で成長してるな」
冬夜の事は杏に任せて大丈夫ね…
フラッ―
柚綺「華夜っ大丈夫か?」
華夜「大丈夫…」
霊力も無くなって長い戦いで疲労も溜まってる…
だけどまだやらなきゃいけない事がある…
華夜「皆よくやってくれた
リノンは消え戦いは終わった
負傷者はすぐに治療を!
動けない者には手を貸してあげて!」
皆がすぐに動き出した
残念ながら死んでしまった者もいる…
心が痛い…
後ろから杏に支えられながら冬夜が戻ってきた
冬夜「…母さん」
華夜「冬夜…あなたもよくやってくれた
ありがとう…あなたは母さんの自慢の子よ」
俺は母さんにそう言われて嬉しかった
華夜「城に戻りましょう
ゆっくり休んで。話はそれからにしましょう。柚綺も…」
柚綺「そうだな…」