蒼き瞳~月の姫と悪魔~
――城
華夜「…ふぅ、やっと終わった」
エマ「姫様、紅茶が入りました」
エマはタイミングよく紅茶を差し出した
私はそれを貰いひと息ついた
エマ「あの量をもう終わらせたのですか?
あまり無理なさらないで下さい」
華夜「エマは心配性ね
大丈夫、あの頃に比べたら大したことないしそれに今は…」
柚綺「華夜、今戻った」
華夜「お帰りなさい柚綺」
エマ「お帰りなさいませ」
柚綺が外の偵察から戻って来た
柚綺「今の所問題ない
妖魔達も大人しいもんだ」
華夜「そう…ありがとう柚綺」
今は柚綺がいるから私は頑張れるの
光々那「父様帰ってきた!」
深木「父様!お帰りなさい!」
光々那と深木が元気良く柚綺に抱き付いた
柚綺「…ただいま」
柚綺も大分落ち着いた表情になった…
かつて魔王ルイスとは思えない程変わった
深木「父様!修行!!」
光々那「修行!」
華夜「深木と光々那は本当に修行が好きね
私も付き合うよ
エマ食事の用意をお願いね」
エマ「かしこまりました」
私達4人は城を出て広場に来た
柚綺「さて始めるか」
華夜「どこからでも来なさい
父さんと母さん2人で相手よ」
例え私達が相手でも光々那と深木は全力で攻撃してくる
……前より攻撃が強くなってる
どんどん強くなっていくのね
柚綺「どうした、その程度か」
柚綺が2人をあおると
深木「光々那!まずは父様だ!
母様には目くらまし!」
光々那「うん!」
深木の言う通り光々那は私に目くらましを投げつけた
――…辺りが見えない
だけど見えなくても霊力は感じ取れる
まだまだ甘い―――?
華夜「霊力がいくつもある…?」
――…なる程ただの目くらましではないみたいね
この目くらましの中には小さな粒子が入ってる
その粒子に自分達の霊力を練り込ませたのね…
敵を混乱させるにはいい作戦ね
―――――――…
柚綺「2人係りか…来い!」
光々那と深木は柚綺を挟み込むように飛びかかった
深木「前と後ろからの同時攻撃だ!」
光々那「どっちも防ぐなんて無理でしょ父様!」
柚綺「なる程…考えたな」
2人の刀が同時に振り下ろされた