蒼き瞳~月の姫と悪魔~
華夜「ん……」
ゆっくりと目を開けると白い天井が目に写った
…ここは私の部屋……?
ゆっくり起き上がって体を見ると手当てされていて綺麗に包帯が巻かれていた
私…どうしたんだっけ…
エマ「あっ、姫様。お目覚めになりましたか?」
華夜「エマ…私いったい…」
エマ「覚えて…いらっしゃいませんか…?」
覚えて……?
その時走馬灯のように記憶が蘇った
皆の事…夜光の事…
昨日何が起こったのか…
華夜「あ゛あああっ!」
エマ「姫様っ!」
泣きわめく私にエマはそっと側に居てくれた
皆…皆死んでしまったんだ…
大好きな人も…
私だけ…生き残ってしまった…
しばらく泣き続けた
そして私は答えを出した
華夜「エマ…皆の遺体は…」
エマ「広場の方に…」
華夜「…ありがとうエマ」
その後私達は広場に向かった
一夜にしてたくさんの人が殺された
生命力にたけている私達でもこんな簡単に……
全部…あいつが…
私はゆっくり夜光の遺体に歩み寄った
…夜光……
最後の最後まで私を守ってくれた大切な人………
"愛してる"
夜光の最後の言葉が頭に響く
涙で…視界が歪んだ
どんなに泣いてももう帰ってこない
華夜「…私も…愛してるよ夜光…」
私は静かに火をつけた