蒼き瞳~月の姫と悪魔~
俺は持っていた解毒薬を取り出した
柚綺「ほら、解毒薬だ」
華夜に手渡そうとするが痺れていて体が動かせないらしい
…しかたねぇ
俺は解毒薬を自分の口に入れた
ち、苦い…
ゆっくり華夜に近づく
そして……
華夜「…ん……」
俺は口移しで解毒薬を華夜に飲ませた
ゴクン…
飲み込んだな…
柚綺「華夜、大丈夫か」
ゆっくり目を開けて俺を見つめる
柚綺「解毒薬が効いてきたな。俺が分かるか」
華夜「柚綺……今…」
柚綺「俺は謝らねーぞ」
そう言うと華夜は少し顔を赤らめた
こんな一面もあるんだなと思わず笑ってしまった
華夜「何がおかしいの?」
今まで空っぽだった心に何だか…溢れ出る
"あなたは私に似ていたので…"
出逢った時、華夜が言っていた事…今なら少し分かる
俺達は…似ているんだ…
だから俺は…
俺は華夜を抱きしめた
柚綺「好きだ…」