蒼き瞳~月の姫と悪魔~
華夜「大事な話…?」
夜光「…今より3日後、悪魔達が月に攻め込んでくる」
華夜「えっ!?」
夜光「その時ルイスもお前の前に現れる
ちょうど3年前と同じように大群で来るだろう」
ルイスが…
私の中で3年前の記憶が蘇る
華夜「でも…今までルイスを探して来たけど見つからなかった!
どうして奴は何処にいるの!?」
夜光「華夜…ルイスはお前のすぐ近くにいる」
華夜「え!?どうゆう事!」
夜光「俺にも分からない。ただ感じるんだ
奴のおぞましい魔力が」
一族を殺した私が最も憎い敵ルイス…
一体何処に…
夜光「華夜、戦うんだ
月が滅べばいずれこの世界も悪魔の手によって滅ぶ
それを止めるのは華夜、お前なんだ」
夜光の強い瞳が"お前なら出来る"そう言ってるよう
華夜「だけど夜光!私、今…霊力が使えないの
いつ戻るかも分からないの!」
もしかしたら間に合わないかもしれない
霊力が無いまま悪魔と戦ったらやられるのは目に見えてる
夜光「大丈夫。次、目が覚めたら力は戻っている
そして華夜の中のあの力も使いこなせるようになってる」
華夜「それってもしかして…」
夜光「そう今、華夜の中に眠っている本当の力…それが溢れ出ている
そして今の華夜にはその力を制御するだけの能力もある」
夜光の話が頭の中で繰り返される
華夜「夜光…」
私が夜光の名前を呟くと夜光は力強く抱きしめてくれた
夜光の温もりが私を包み込んだ
華夜「夜光…?」
夜光「華夜…俺はもう行く
だけど俺はずっとお前の側に居る
お前と共に戦う
俺の存在を忘れるな。華夜は1人じゃない」
そっと囁くように呟く
そしてゆっくり離れて静かに唇を重ねた
夜光「…生きるんだ華夜
俺は先にあっちに行ってるから
じゃあな……」
そうしてゆっくり消えていった
華夜「ありがとう…夜光…」
私は誰も居ないこの世界で静かに呟いた