病院は大嫌いでも、先生は『大好き』
『遥香ちゃん、もう大丈夫そう』
『……うん ありがとう』
『じゃあ辛いと思うから寝よう
おやすみ』
そう言って頭を撫でながらわたしのそばにいてくれる
でも……
『忙しいなら他の仕事をして
わたしなら大丈夫だから』
本当は健人先生がいてくれないと寂しい。
けど、わたしのワガママで健人を振り回すなんてできない
『俺がここにいると嫌……?』
悲しそうな顔をして聞いてくる
『違う でも、健人先生が忙しいのわかっているから。
側にいてほしいと思っているけど、わたしのせいで健人先生が仕事をできなくなるのは嫌…』
『そんなこと気にするな
俺はここにいたいからいるだけなんだから
仕事なら大丈夫だ
わかってくれた……?』
『…うん』
『じゃあ、おやすみ』
そう言ってリズムよくわたしのお腹をトントン叩いてくれたので安心して寝られた。