先生は救世主




「…あたし、まだ濡れてるから。
慶助さんまで濡れちゃう。」


「いいよ、別に。」


そう言われ、あたしは慶助さんのシャツを、水と涙で濡らしてしまった。



「…この格好じゃ、帰れないよな。」


あたしが泣き止むのを確認して、体を離した慶助さんは、困った顔をする。


「体操服着て帰るから、大丈夫だよ。」



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