先生は救世主




「明梨嗄さん、すみません。
遅くなりました。」


先生は、力強く抱きしめてくれる。


「……慶助さん。」


抱きしめ返そうとしても、体の震えが止まらなくて、それができない。


「大丈夫ですよ。少し待ってくださいね。」


先生は、あたしを抱きしめたまま、男たちに向き合う。


「んで、キミら、なんのつもりかな?」


顔は見えないけど、声でだいたいわかる。
相当怒ってる。



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