アフター7の婚約者サマ!?


「そんなの嫌に決まってるじゃん」

「俺もため息ついたら、おまえに100円払う。これでおあいこだろ?」

「だから…そういう意味じゃなくて!」

「いいから始めるぞー!よーい……」

「ちょ、ちょっと待ってよ~!」


机に手をついて身を乗り出すと

「やーだ」

佐田君はべーッと舌を出して見せた。

「もう!」

ほんとに子供みたいだよ。

いっつも振り回されてる私も私だけど……。

「怒んなって」

「怒るに決まってます」

眉を寄せて思いっきり睨んでやった…はずが。

「ははははっ!」

佐田君はお腹を抱えてケラケラと笑い出す。

「な、何よ……!」

急に笑い出したりして……

「やっと笑ったな」

優しげな笑顔に心臓がドクンと鳴った。


あれ……。私……笑ってる……?

怒っていたはずなのに……。

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