アフター7の婚約者サマ!?
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咲人に別れを切り出された夜。
別れたくないとどんなに泣いてすがっても、咲人の気持ちは変わらなかった。
それでも、どうしても別れたくなくて、私は最低なことをした。
「咲人と一緒にいれないなら生きる意味なんてない。
私、死ぬから」
とっさに部屋の窓から飛び降りた私を、咲人が助けてくれたんだろう。
救急車の音が遠くに聞こえて、次に目を覚ましたとき、私は病院のベッドにいた。気が付いたらすぐに、ベットの横の椅子に座る咲人と目が合った。
「軽い捻挫だって。飛び降りたのが2階だからまだ良かった。
ご両親も心配してるから、目を覚ましたって連絡してくるな」
そう言って立ち上がろうとする咲人のシャツの裾を掴んだ。
「待って……!」