幼なじみ以上恋人未満【完】
「じゃあお前が守ればいーんじゃないのか?」
「それができるなら…もうしてます」
守れないことがもどかしい。
唯の側にいれないのなら、唯がいない世界で生きて行こうと思ってたのに。
あいつはいつも俺の近くにいるんだよな…
「後で後悔しても遅いんだぞ?」
店長がいつになく重く低い声で言った。
「え?」
「俺もあったよ昔…親友に好きな女とられて。でも親友だったから俺は身をひいた。今になって思うんだよ。あの時強引にでも彼女に伝えればよかったって」
「今その人は…」
「親友の奥さんになった。子供も3人いる。完璧遅いだろ?…俺みたいになる前に、自分の気持ちに素直になれ」
店長にそんな過去があったとは。
外見も悪くないし性格も良いのにいまだに結婚してないのはその人のせいなのか。