幼なじみ以上恋人未満【完】
「怪我なくてよかった。あいつらのことは俺も前から目をつけていたんだよ。あーゆー客はもう来なくていいし…だから気にすんな」
「そうなんですか?」
店長が俺の背後に目線を移す。
「唯ちゃん、良かったね」
その言葉に振り返ると、唯が近くにいて、気まずそうに笑っていた。
「優斗、ありがとう…」
「え?」
「唯ちゃんね、この前からあいつらにしつこくされてるって言ってたからさ。今度来たら俺が出て行こうと思ったんだけど」
「そう…なんすか」
前にも来た事あんのかよ…油断も隙もねぇな。
店長はニヤニヤしながら何か企んでいるような顔つきをした。
「バイトの帰り遅いし、お前が送ってやったらいーんじゃねーの?」
「え…」