幼なじみ以上恋人未満【完】
「帰ってたの?」
「…ああ」
俺はばばぁの方を見ずにTVを付けた。
「あなたが今付き合ってる子って…桐谷さんの娘じゃないわよね?」
「は?」
「さっき二人で歩いてる所見たのよ。この前もうちに来たりしてたし…あの子はダメよ、聞いた話だと頭も悪いそうじゃない、あんな子が優斗と付き合ってるなんて知れたら…」
バッグを思いっきりドアに投げつけた。
側にいたばばぁがビビッてバッグを見つめてる。
「あいつとは付き合ってねーよ」
「……なら…いいけど…」
「つーか、俺言ったよな?男とやんなら外行けって。ここは俺の家でもあんだよ!」
「ゆ、優斗…」
ばばぁは何か言いたそうだったが俺は投げつけたバッグを拾って玄関へ向かった。
「待って優斗!私はあなたのことが心配で…」