幼なじみ以上恋人未満【完】
「はぁ?何を今さら?突然母親ぶんのもやめてくれる?気持ちわりーんだよ、あんたの全てが!」
ドアを閉めるときのばばぁの顔は今にも泣きそうだった。
でもそんなの知った事じゃない。
リビングにいる男とよろしくやってればいーんだよ。
俺が邪魔ならハッキリ言えばいい。
そしたら今すぐにでも家を出てやる。
そのためにバイトして貯金しているんだから。
俺は美緒んちの近くにある公園に、美緒を呼んだ。
「先輩!?」
息を切らして走ってきた美緒はすごい驚いていた。
「こんな時間に悪いな…」
「どうしたんですか急に!?私は嬉しいですけど…」
美緒の腕を掴んで自分の方へと抱き寄せた。
鼓動が物凄く早い。
ぎゅーっと抱きしめても、俺の鼓動は一切早くならないのに。