幼なじみ以上恋人未満【完】



「はぁ?何を今さら?突然母親ぶんのもやめてくれる?気持ちわりーんだよ、あんたの全てが!」



ドアを閉めるときのばばぁの顔は今にも泣きそうだった。


でもそんなの知った事じゃない。


リビングにいる男とよろしくやってればいーんだよ。



俺が邪魔ならハッキリ言えばいい。



そしたら今すぐにでも家を出てやる。



そのためにバイトして貯金しているんだから。




俺は美緒んちの近くにある公園に、美緒を呼んだ。



「先輩!?」



息を切らして走ってきた美緒はすごい驚いていた。



「こんな時間に悪いな…」



「どうしたんですか急に!?私は嬉しいですけど…」




美緒の腕を掴んで自分の方へと抱き寄せた。



鼓動が物凄く早い。



ぎゅーっと抱きしめても、俺の鼓動は一切早くならないのに。


< 115 / 240 >

この作品をシェア

pagetop