幼なじみ以上恋人未満【完】
「唯ちゃんなら、ちゃんと大事にしてくれる男の子が現れるよ」
「え?」
「こんなに素敵な女の子に彼氏がいないなんて変だなーって思ってたもん」
「ま、またまた~何言ってるんですか~!」
私は笑いながら彩さんの肩を軽く叩いた。
「ほんとほんと!いつもね、唯ちゃんは素直でかわいいなって思ってたんだよ?ほら、私意地っ張りだから。それで蒼空にもよく言われちゃって…」
「そうなんですか…」
「うん、だから大丈夫。こんな私にも彼氏ができたんだから唯ちゃんだってすぐにできるよ」
「だといいんですけどね…」
当分無理だと思う。
私の中の優斗の存在が大きすぎて…それを越えられる男の子なんて絶対現れない。
もしかしたらこのまま一生誰とも付き合えなくて、結婚もできなくて独りで死んでいくのかもしれない。
それはちょっとムナシイかな。