幼なじみ以上恋人未満【完】
高い波が来る度にびびってしまう。
「唯って泳げないの?」
渉君にそう言われて、コクンと頷いた。
渉君になら本当の事言ってもイイよね。
「波がちょっと怖い…」
「そっか、じゃあ俺が唯の事支えててあげる」
「え!?」
そう言って私の背後に回ると肩を支えてくれた。
少し素肌が触れるだけでドキッとする。
男の人にこんなことされたの初めてだから。
渉君は純粋に私を心配してくれているのに…私ってば何を考えて…
「唯の肌って柔らかいね」
「わ、渉君!!」
何言っちゃってるの!?
なんて返したらいいかわからないよぉ…
その時、ドンっと誰かにぶつかり、渉君と少し離れてしまった。
「お前ら、なにいちゃついてんだよ」