幼なじみ以上恋人未満【完】
優斗やお兄ちゃんと同じ高校に入りたいってずっと思っていたのに…
今頑張らなきゃ後悔するよね。
私は必死に優斗の言葉に耳を傾け、ひたすら問題を解いた。
「えーっと…ここはこの公式を使って……」
優斗は横で真面目な顔をして私の手元を見つめている。
「で、できたー!」
一人で解けたときの快感は本当に気持ちがいいものだ。
「優斗!私一人で解けたっ!!!」
横を見ると優斗も嬉しそうに笑ってくれていた。
「良かったな」
その笑顔にドキドキしないはずはなくて。
私の気持ちがバレてしまいそうだったから、咄嗟に教科書を読むふりをした。
「まぁ、オレの教え方がうまいからな」
「はぁ!?なに言ってんの!」