幼なじみ以上恋人未満【完】
「先輩、私達もう帰りません?」
「え?なんで…」
「いっぱい遊んで疲れちゃったし…私、先輩の家に行きたいです」
突然そんな事を言うから驚いた。
美緒はまだ俺んちに来たことがない。
一体どういうつもりだろう。
「わかった」
「よかった。断られるかと思ってました」
「断るわけねーだろ、彼女なんだから…」
蒼空と彩に声を掛けて、俺と美緒は先に帰ることにした。
オレんちに向かう途中は会話があまりなくて。
いつもの明るい美緒じゃなかったのが気になった。
やっぱりさっきのこと気にしてんだろうな…
俺も唯の事となると他が見えなくなる。
だから一緒に来たくなかったのに。
今日は唯と渉が一緒にいるだけで気になってイライラしていた。
こんなんじゃダメだよな…。