幼なじみ以上恋人未満【完】
「ウソウソ。唯も頑張ったな。お前やればできんじゃん」
そして再び見せるその優しい笑顔に、私は心を奪われてしまうのだった。
その時、誰かが部屋をノックした。
「優斗ぉー?誰か来てるの?」
「あ、ばばぁ帰ってきたわ」
優斗がボソッとつぶやいた。
「え!優斗のお母さん!?」
数年ぶりに会うので、緊張してしまう。
ガチャッとドアが開かれ、優斗のお母さんと目が合った。
優斗のお母さんは若くてすごい綺麗って昔から言われていた。
今もそれは健在で、高校生の息子がいるようには全然見えない。
「あのっ!お久しぶりです!唯ですっ!!」
すると優斗のお母さんは怪訝そうな目つきで私を見つめた。
「唯って…桐谷さんとこの?」