幼なじみ以上恋人未満【完】
「唯もいつのまにか恋をするようになって、人から愛されるようになったんだなぁ…」
「でもまさか優斗と付き合うとは思わなかったでしょ?」
ママはふふっと笑って首を横に振った。
「ううん。優斗君なら大歓迎。あの子は小さい頃辛い思いもしてるし、人の痛みは人一倍わかる子だと思ってるの。すごく優しい子でしょ?だから唯の彼氏になってくれて、本当に嬉しいの」
「うん…めっちゃ優しいよ」
付き合ってからも、付き合う前も…
優斗はずっと私に優しかった。
「陸さんに言ったらショック受けるだろうなぁ~」
陸さんとは、パパのこと。
ママはパパのことを未だに『陸さん』と呼ぶ。
そして今でもママはパパの前では乙女になる。
そんなママが私はすごく好きで。
いつまでも仲良しのママとパパが私の憧れのカップルなんだ。