幼なじみ以上恋人未満【完】
幼なじみ以上になりました。
翌朝、熱は平熱に下がっていた。
声も少しガラガラなくらいで、このくらいなら余裕で学校に行ける!
学校に行くのがこんなに嬉しいのは初めての事。
私はウキウキしながら洗面所で髪を整えていると、後ろからお兄ちゃんがきて、顔をしかめた。
「きもちわるっ」
朝からまたそのセリフ。
「うるさいなー!」
「ニヤニヤしてんのが気味悪いんだよ。優斗はこんなののどこがいいんだかねー?」
ほら…
お兄ちゃんは全然私を大事になんか思ってないよ。
「もぉー!用意できたならさっさと出て行ってよ!」
「へいへーい!」
はぁ。彼氏がお兄ちゃんの親友ってのも嫌だけどしょうがないよね…
その時、再び背後にお兄ちゃんの気配がしたので「しつこいっ!!」と大声を出すと…
お兄ちゃんではなく、パパだった。