幼なじみ以上恋人未満【完】
「うわっ渉」
突然優斗が足を止めたので前を見ると、渉君が笑いながら私達を見ていた。
やっぱり知ってる人に見られるのはなんか恥ずかしい…
「おはよーお2人さん。仲が良いね~」
「渉君、おはよぅ…」
「笑ってんなよ、渉!」
優斗が渉君の肩を軽くパンチした。
「いや、俺は嬉しいんだよ。2人付き合うことになったんでしょ??」
改めてそう言われると恥ずかしくて顔から火が出そう…
「おう。だから邪魔すんじゃねー」
優斗はそう言って私の肩を抱き、足早に歩き出した。
振り返ると、渉君が笑って手を振っている。
「ちょっと…渉君も一緒に行ってもイイじゃんっ」
「やだね。だってお前とは学年も違うし、登下校しか一緒にいる時間ないじゃん。その間は誰にも邪魔されたくねぇ」
それは嬉しいけど…
優斗の今までの付き合い方を見てると、なんか意外すぎるセリフ。