幼なじみ以上恋人未満【完】
「優斗のお母さん今日もいないのかな…?」
この前会った時、ちょっと嫌な顔されちゃったから私の事認めてもらうために頑張らないと。
なにか手土産持って行った方がいいのかな…
「多分いねーよ。最近ずっと会ってねーし」
「え、そうなの?」
「あいつ男いるんだよね。そいつんちにでも行ってんじゃねーの?」
「…そ、そうなんだ…」
なんて言ったらいいのかわからなかった。
優斗はお母さんの話をするとすごく嫌そうな顔をする。
優斗のお母さんはまだ若いし、離婚してしばらく経つから付き合ってる人がいてもおかしくないんだろうけど…優斗との関係があまりうまく行ってないような気がした。
マンションに着くと、優斗の言っていた通りお母さんはいなくて。
部屋は暗く、シーンと静まり返っていた。
いつも優斗はこういう家に一人で帰ってくるんだな…
寂しかっただろうな…