幼なじみ以上恋人未満【完】
家を出て行くって…
そんな話聞いたことない。
どうしてそんな大事な話言ってくれなかったの!?
「許さないわよそんなのっ!!何のために私がここまで一人で育ててきたと思ってるのよ!?これからあなたは大学に行って大手の会社に就職するの!そう決まってるのよ!」
「うぜーんだよっそういうの!あんたの理想俺に押し付けんな!もううんざりなんだよ!」
「優斗…どうして…?なんでそうなっちゃったの?」
優斗のお母さんの手は震えていて。
今にも泣きだしそうな顔をしていた。
綺麗な顔がぐしゃぐしゃに歪んでいく。
「父親があんたの理想通りの男じゃなかったからって…俺をそれの代わりにすんなよ…」
「そ、そんなこと…」
「あんたは好きな男と暮らせばいい。俺は今すぐにでも出て行くから」