幼なじみ以上恋人未満【完】
「うん。お母さんの顔見てわかった。優斗の事本当に心配しているんだって。女手一人でここまで育てるのって大変だったと思うもん」
「…俺にはわかんねぇ」
そうだよね。
優斗はずっと寂しい思いをしていた。
だから簡単に信じることできないよね…
「優斗」
「ん?」
「私は優斗の事が必要だよ?もう優斗がいないのとか無理だから」
優斗は笑って自分のおでこを私のおでこにコツンとぶつけてきた。
「俺も」
おでこを通して感じる優斗の体温が温かくてほっとした。
お母さんはきっと大丈夫。
私はそう信じるよ。
その時、看護師さんが私達を呼んだ。
「高橋さんのご家族の方ですか?」
「はい!あの…大丈夫なんでしょうか!?」
看護師さんには笑顔がなくて。
心臓がバクバクしていた。