幼なじみ以上恋人未満【完】
シングルマザー
翌日の朝は良く晴れていた。
この日も優斗が朝早く私を迎えに来たのだけれど、行く先は学校じゃない。
優斗のお母さんの病院。
ママに昨夜事情を説明したら、お見舞いのフルーツを買って持って行きなさいって言われた。
「悪いな、お前まで学校遅刻させて」
「ううん、そんな事気にしないで?むしろ遅刻できてラッキーみたいな?」
「お前…頭悪いんだからそんな余裕ねぇだろっ」
苦笑いを見せながらコツンと私の頭を叩いた。
元気があるみたいで良かった。
病院に着いた途端、私はあることを優斗に頼んだ。
「私、ママにお見舞いのフルーツ持って行けって言われてたんだった…」
「あー。そんなのいらねぇよ」
「ダメダメ!ますます印象悪くなっちゃう!」
「大丈夫だって」
そして私はバッグの中を漁った。